この先をたどっていくことにした。暗渠になっていてやっと用水路が見えたのが家がある所であった。流速84cm/Sでそう速くはなかった。カワニナの殻が見えたので水路の中に入ってみる。カワニナやほかの生物も見つからなかった。でも,水が温かい。調べてみると27度であった。こんなに暖かい水路の水に出会ったことがない。でも下流を見てうまく作ってあるなあと感心した。それは,その先は森の中を通っているのだ。
   森の中を通る内に冷やされていくことになる。1mの水路幅,深さ3cmで流速200cm/Sであった。これは住吉神社の前を通り,お寺の前にぬける用水路である。この先の様子については後から述べる(**1→**2)ことにし,この山林からの水についておもしろい現象について述べようと思う。  
   この用水路から水が田圃に流れているのでなく,至る所から水が湧き出ていた。(一番左の写真) それが小川となって集まって下の方にと流れていた。まさに自然が川を作り出していた。このように山の木々の中を流れて田圃への水路に集まる。その右の写真は,休耕田の横を流れて下の田圃に水が流れ込む。。
 一方、住吉池から真っ直ぐ用水路が延びたところが右の写真である。堰き止められ狭い水路を通って,横にある田圃に水を配りながら,山からの水と合流する。   
 狭い水路から広くなるので流速も遅くなっている。16cm/Sでカワニナの数も多い。右岸72個(18個/1m),左岸42個(10.5個/1m)であった。この水路の所には木は生えてはいない。
 しかし,写真のように大きく高く土手があること,草むらのある広い水路の取り付け通路であることから,たくさんのゲンジボタルが羽化し乱舞するものと見られる。地区の方々がホタル部会を作られ大事にして守られている。人家からの生活排水が入ってこないのに,こんなにカワニナも多く,ホタルも多いので,当分少なくなることは考えられない。いつまでも飛び続けてほしいと思いながら次へと進んだ。

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